ケッパコでパコパコしながら帰宅した話。
社用車で軽のハコバンを買いました。通称ケッパコってやつです。
会社員時代、社用車を我が物顔で乗っていたことはあっても、まさか自分で社用車を買うときがくるとは、、感慨深いですね、30万の格安中古車とはいえ。
私の自家用車は見た目がかわいい以外になんの取り柄もないポンコツフィアットで、この時期暖房つけても左足だけが灼熱地獄、右足は北極にいるような寒さだったり、足回りがどうかしてるせいで、どんな微細な道路の凹凸であろうと逃さず拾って地震体験車かと錯覚するほどの縦揺れを常に提供してくるので、ケッパコはレクサスレベル(予想)の静けさに思えるし暖房も春の陽射しのようなあたたかさで私を包み込んでくるので本当に快適です。
と、ごきげんで乗っていたケッパコですが、昨日なんの予告もなくトランクがしまらなくなりました。
冬の匂いがする。街の音が近くなった気もする。クリスマス前で賑わってるんかなーっつって季節感じて、あやうく車の不具合で豊かな気持ちになるところだった。
教習所の教官ですら、うん、さすがにもうちょい攻めよう。って言うくらいの過去一安全運転したよね、ちょっとしたカーブとか発進時の振動でフルオープンしちゃうから。トランクが閉まってないから、道路の微細な凹凸に合わせてパコッパコッ・・・・・パコパコパコパコパコパコッ・・スー・・バコパコッて音がずっとしてる。これがモールス信号?
真っ暗な山道にさしかかって(高速乗るのはやばそうなので3時間かけて下道で帰った)、なおパコパコからのオープンを繰り返すケッパコに乗りながら思ったの。
もしかしてアレかな、私がオープンカーが好きで、フィアットも、その前のワーゲンも屋根があくやつ乗ってて(いずれもポンコツという共通点もある)今回フィアットが奇跡的に売れて、新しい車もまたオープンカー選んだから、AIあたりが気を遣ってケッパコに指令とか出したのかもしれない。こいつはオープンが好きだぞ、おまえにできること考えろっつって。答えを教えるんじゃなく、自分で答えを見つけさせる人財育成系AI。
で、ケッパコもケッパコで意外とポジティブで、自分天井あけられないっすけど、トランクならあけられるっす!っつって、自分がオープンカーじゃないことでふてくされたりしないの。もうケッパコの未来思考が私の常識のナナメ上をいっててまだついていけてない。よりによってこんな寒い日にさー。
とはいえこいつの強みは、春の陽射しのような暖かさで私を包み込める暖房機能を持ってることで、でも背後では雪時々氷まじりの寒風が吹き荒れてるわけで、あれここ露天風呂だったかな?ってなってきて、冬の木々のざわめきが聴こえる。風の声もダイレクトに聴こえる。ぅおおお、大地讃頌!っつって、山奥の秘湯にやってきた旅人の気持ちで帰宅しました。 30万の中には秘湯体験のオプションも含まれてたのかー、粋な計らい。
というわけで夜があけたので、これからソッコーくるまやさんに行ってきます。